シャクヤクの切花を咲かせたい!
お花好きのみなさん、シャクヤクをお家に飾ってみるのはいかがですか?
シャクヤク(英名:Peony)は5月〜6月が旬の花。ちょうど今の時期にしか出会えない貴重なお花なのです。大輪で、何重にも重なった花びらがとてもゴージャスで私の好きなお花の一つです。
んが、
お花屋さんで買ってきたツボミの状態のシャクヤクって、開花させるのが意外にも難しい。切花を買ってみたもののツボミが開かないまま枯れてしまった。。って経験、ありませんでしょうか?
今回は元フローリストの私が、自宅でできる「水揚げ」のテクニックを伝授いたします。これからご紹介する方法でシャクヤクが開花する確率を上げることができますので、ちょっと手間かもしれませんが、ぜひとも実践していただきたいと思います!
せっかくなら最後まで楽しみたい!芍薬の花びらがハラハラと落ちるまでを見届けたいっっ!
用意するもの
- よく切れる園芸用ハサミorナイフ
- ガスコンロ(バーナーがあればなおよし)
- 新聞紙
- 花瓶
- 切花栄養剤(お花屋さんでシャクヤクの切花を買うと、付けてくれることが多いです)
1.葉っぱを取る
水に浸かる葉があるとバクテリアの増殖要因になるので、下の方の葉は摘み取りましょう。葉を少なくすることで、開花に必要なエネルギーをツボミに行き渡らせるという理由もあります。
2.頭を洗う
頭を洗うってw 人間かい!
昔の職場で先輩からそのように言われていたのですよ。頭=シャクヤクのつぼみ、ってことです。
シャクヤクのツボミには蜜がついています。蜜が固まると開花を妨げる要因になりますので、手で優しく洗い流してあげましょう。水で濡らした布などで優しく拭いてあげてもOKです。
3.茎を斜めにカットする
よく切れるハサミまたはナイフで、茎を斜めにカットしましょう。斜めにカットするのは、水に触れる面積を広くして吸水効率をアップさせるためです。また鋭利な刃物でスパッと切ることで、お花の導管(水を吸い上げるための管)へのダメージを抑えられます。後述の「水切り」を毎日行うと茎が短くなっていくので、この段階では茎を長めに取っておくとよいです。
4.濡れ新聞紙で包む
…スマセン、新聞紙と言っておきながら家に新聞紙がなかったので、今回は硬く絞った濡れキッチンペーパーで代用しました。
5.ガスコンロで茎を焼く
ひぇ〜!!そんなことしちゃって大丈夫なの?
はい、大丈夫ですよ。この方法は「焼き揚げ」といいます。茎の先端(1〜2センチ程度)を、真っ黒な炭になるまでガスコンロ(あればバーナー)で焼きましょう。
※くれぐれも燃え移り・火傷には注意しましょう。
こうすることで、茎の導管に詰まっていた空気を外に出すことができるので、お花は水が吸いやすくなるのです。
こんな感じ!
※火が使えない場合は、「湯揚げ」という方法でも大丈夫です。80〜100℃の熱湯にお花の茎の先端1センチ程度を30秒ほど浸けます。そうすると茎の切り口から、詰まった空気が出てきます。この方法でやる場合も濡れ新聞紙で包むのを忘れずに。湯気からお花をガードしてくれますよ。
6.栄養剤入りの水に漬ける
5の工程を終えたお花を、栄養剤を溶かした水に2〜3時間つけて吸水させましょう。写真のような太くて深めの花瓶があるとGoodです。時間が経ったら濡らし紙を外してあげましょう。これで水揚げは完了です!
7.毎日のケア
花瓶のお水は毎日変えてあげましょう。バクテリア繁殖の予防になります。また、常に吸水しやすい状態にするため、水の中で茎を斜めにカットする「水切り」もあわせて毎日行ってあげるとよいでしょう。
シャクヤクが美しく咲きますように!
以上、水揚げテクニックのご紹介でした!